びねがー。
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今週のお題「ふつうに良かった映画」
今の会社に入って4年目を迎えようとしている。
わたしは翻訳会社で働いている。
3年目の途中でやっと英語を勉強し始めた。
翻訳会社の営業には大きく分けて2種類の人間がいる。
TOEIC満点なんか当たり前の言語マニア
か
英語全然できないけど知識があって営業できる
か。
わたしはエンジニア出身なのでもろ後者で、別に英語ができなくても提案はできると思っていた。だいたい言葉は英語だけでない、広げれば無限大にあるその売り物を相手に、いちいち深堀りしていてはきりがない。
本屋の店員が小説家でないのと一緒で、翻訳ができる必要はない。
SF小説家がコメディにあえて手をだす必要もない。
もちはもちや。
そんなわたしを変えるきっかけは、多国籍の人間との会議だった。
先方はスイス人と、ドイツ人と、中国人と、アフリカ育ちの日本人。
そんな多くの人種が英語で会議を行う。
自己紹介もままならなかった。
悔しかった。
わたしもそこに入りたいと思うようになった。
そしてかれこれ半年こうして勉強しているわけだが、英語を勉強していると入社当時のオリエンテーションのことを思い出す。
今思うと、あの上司がプレゼンをしてくれたことは幻のように思える。なぜならその上司はプレゼンをするようなタイプではないし、相手に要件を伝える時は軽快なトーク混じりの人なので、プレゼンを準備して懇切丁寧に教える、ということが嘘のように思える。
まぁ、今でこそ思う話なのだが。
あの時、翻訳会社の営業について色々聞いたようなするし、聞いてないような気もする。それぐらい記憶は曖昧なのに、ひとつだけ忘れられないことがある。
プレゼン資料の1番後ろに書かれた英文だ。
「訳してみな」
と言われ、全く訳せなかったのを覚えている。
それはパルプフィクションの台詞だった。
周りは現状を分かってないバカ野朗ばかりだ
自分は年を重ねると熟成するワインだと思ってやがる
本当は酢になってく野朗ばかりだ
年くって良くなるもんなんかねぇよ
今、ようやくこの言葉の意味を噛みしめる。
熟成したワインになれるように、今日も勉強する。
※TOEICまで残り23日。